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   環境教育フォーラム21では地球環境問題をビジネスの視点で解決していく人材の育成を目的に新たに「21世紀環境塾」を開始、5月11日には文京シビックセンター(東京・文京)で「日本の地球温暖化対策の行方」をテーマに元国連大学副学長で、環境審議会委員、東京大学名誉教授などを歴任されている安井至氏、温暖化対策をビジネスの手法で取り組みだした東京都で「キャップ・アンド・トレード」を担当している東京都環境局総量削減課長の荒田 有紀 氏を講師にセミナーを開催しました。(司会・コーディネーターは環境教育フォーラム21代表 半田 裕之)

 安井東大名誉教授の講演要旨
 地球温暖化の防止に我が国は安倍元首相が2007年の先進国首脳会議(G8)で世界で温室効果ガスを1990年比で50%削減を提案、鳩山元首相は2009年の国連演説で我が国の中期目標として2020年に1990年比で25%削減を表明した。実現は困難な目標ではあるが地球温暖化防止に温暖化ガスの削減は急務である。

 地球の平均気温が2度上昇すると環境への影響が大規模はする危険が高まるといわれるが、国立環境研究所によると、気温上昇を2℃以下に抑えるには、大気中温暖化ガスの濃度を475ppm以下にする必要があり、そのためには2050年のGHG排出量を世界全体で、1990年に比べて50%以下に削減する必要があると指摘している。しかし、温室効果ガスの排出量はいまだに増加しており、2020年までに増加から減少に反転できるかどうか。

 現状では2度上昇を食い止めるのは難しいかもしれない。日本の温暖化ガスも成り行きにまかせていたては横ばいか増えることになる。こうしたなかで福島第一原発事故が起こった。さらに昨年11月に南アフリカのダーバンで開催された気候変動枠組条約の第17回締約国会議で我が国は京都議定書の単純延長に反対し、第2約束期間からの離脱を表明した。京都議定書の第一約束期間の削減目標は達成できるだろうが、福島原発事故を乗り越えて、引き続き世界に対し温暖化ガス削減の成果を示す必要がある。

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 福島原発事故の影響を考えてみる。事故前は原子力発電所を増設することで二酸化炭素排出量の少ないエネルギー源を確保し、温暖化ガスを削減してきた。原発を増設する一方で民生部門や運輸部門を中心に最終エネルギー消費量を40%削減すれば、2050年には温室効果ガスの排出量を1990年に比べて8割削減できるという試算もあった。

 しかし、福島での事故により、「原発依存型シナリオ」は根底から崩れた。反原発の世論が高まり、日本国民は古い原発から廃炉、新規は当面無しという選択をすることになるだろう。温暖化ガスを削減するにはあらゆる可能性を追求するしかない。低炭素エネルギーを利用すること、徹底的な省エネ・効率化、さらに新こたつ文明と名付けているが「満足量が同じならサービスが低下してもよい」という発想でサービス提供量を削減する。

 また、人口の減少は温暖化ガスの削減に寄与する。我が国の人口は2004年12月の1億2784万人をピークに減少に転じ、2050年には9500万人にまで減少すると推計されている。人口の減少に加えて各種の温暖化ガス削減の取り組みを進めれば、大幅な削減は可能である。

 今後のエネルギ-供給の必須の条件を整理すると、ことしの夏から来年の夏までに取り組むべきは、ピーク電力不足を回避することである。停電を防ぐためだ。日本人は本格的な停電を経験していないので、一度、経験した方がよいかもしれない。大規模停電が起きれば復旧に1週間から10日かかり、経済的な損失は甚大である。当面、年を通じて電力供給量を確保することも重要だ。

 2020年までをみると、十分な電力供給を確保するとともに、地球温暖化対策も重要になる。さらに2030年以降については2050年での温室効果ガス80%削減が課題となるだろう。
 今後のエネルギー供給を考えていくうえで再生可能エネルギーの力を理解しておく必要がある。2050年には電力の7割は再生可能エネルギーが占めるという試算があるが、再生可能エネルギーは自然に左右されるので非常に不安定なエネルギー源である。原子力はベース電源といわれ、一定の出力で安定して電力を供給できた。これに対し、再生可能エネルギーの稼働率は太陽12%、風力25%、風力33%ぐらいで、これが最高効率で動くと、瞬間的に想定の4倍の発電量になり最低効率だと、瞬間的に想定の4分の1の発電量になる。

 自然エネルギーは特性に応じて分類し、導入していく必要がある。現実的なアプローチとしてはまずやるべきは「省電」。最初は節電だが、省エネ機器を開発していく。次に安定型再生可能エネルギーである地熱、中小水力を最大量導入する。太陽光発電は、自家用のものは無制限で導入、スマートメータをつけて、発電量を予測できるようにする。風力、メガソーラーは、発電容量で10%を上限として推進する。

 節電は「新こたつ文明」の発想を具体化することでさらに推進できる。欧米の暖房の発想は家全体をあたためるセントラルヒーティングだが、日本にはこたつがある。必要なとき、必要なところに、必要なサービスを、必要な量だけ提供するという考え方だ。たとえば、パナソニックの温水便座は人感センサーによって便座を瞬間加熱し、温水も瞬間加熱で使用する水だけ温める。こうした仕組み、サービスを普及させれば節電、省エネがさらに進む。

 中長期的な対策としては家庭用の燃料電池の普及、太陽光や風力のような不安定な電力源は電力網から切り離し、電気自動車やプラグインハイブリッド車の充電用エネルギー源として利用する。エネルギー対策とともに電力網を抜本的に再構築する必要がある。まず現状の電力網と整合性の高い自然エネ導入から始めて、最終的には直流幹線網+変動を許容した交流電力網とすべきである。

 エネルギー対策の結果、2100年の我が国のエネルギー消費量は2000年の9分の1に減少する。自然エネルギーが大量に導入されてエネルギー自給率は60%以上となるだろう。 我々は化石燃料時代に生きている。人類の歴史のなかで数百年たらずのできごとであり、いずれ化石燃料ということばも死語となるだろう。

荒田 有紀 氏の講演概要はしばらくお待ち下さい。

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